ごあいさつ
昭和21年、故生山泰氏の崇高な理念のもと享誠塾がスタート致しました。
時代とともに社会のニーズは変化してまいりましたが、子どもたちにとって施設が安心して生活できる場所でありたいという思いは引き継がれてきております。現在3歳から19歳までの子ども33名が生活しております。そして、多くの子どもたちが享誠塾を巣立ってゆき、その数は1,000名を超えました。施設での日々の安定した穏やかな生活の保障はもとより、退塾した後も享誠塾が子どもたちの「ふるさと」として安心して帰って来ることが出来る場所でありたいと願っています。
近年の児童養護施設の状況は、家庭養育の脆弱化を背景として被虐待や障害のある子どもたちの入所割合が高くなっており、その中で子どもたちが抱える個々の課題も複雑化しています。改めて、子どもたちの最善の利益を守り続けていくために私たちが今なすべきことは何かが問われています。
そしてその答えは小規模化・地域分散化を含めて、施設の持つ専門性をより豊かにかつ高度にしていくことだと考えます。今までに積み重ねた実践を元に、さらに様々なニーズに応えるべく努力をしていく覚悟が必要です。
子どもたちにとって、施設はこれからも家庭に替わる大切な「居場所」であり続けたい。私たち職員は社会的養護を担う一員として、子どもたちと共に歩み、子どもたちと共に育つことを忘れてはいけません。一人ひとりが信頼される大人になるよう、子どもたちの『人生の伴走者』でありたいとの思いを胸に今後とも職務に精励してまいります。
社会福祉法人 享誠塾
塾長 北川 茂樹